保健師は名称独占。
「保健師」の名を使って業務ができるのは保健師だけ、ということ。
でも、その内容、フタを開けてみると、別に資格なんていらない仕事ばかり。
健康教育や相談、保健指導、地区分析。
医師でも薬剤師でも理学療法士でもできる。
体操教えるのがもっと上手な人、講話がもっと上手な人、コンピューターでの統計処理や分析ができる人、むしろ無資格の人の中にたくさんいる。
だから、私は保健師の仕事なんてペテン師の仕事だよねー、と思っていたりする。
効率よく、効果的に、エコに仕事できる方法がいっぱいあると思う。
保健師だというプライドを持って仕事しろ、とか言ってる時点で非効率で、時代遅れだと思ってしまう。
私によく、人との距離が近いことを注意する人がいる。
私には、全然その感覚がわからない。
だって、ボディメカニクス、患者様との距離が近ければ近いほど、お互いの負担が少ない。支点力点作用点の距離。
だから、車椅子に乗せるとき、体位変換するとき、患者様と密着すればするほど、相手の危険も少ないし、自分もしんどくない。
私は、思う。
辛い実習や汚いバイトや過酷な現場で、人との距離感をぶっ壊され、物理的にも心理的にも密着するのがナース。
ぐちゃぐちゃな現場に、真っ白な白衣で現れ、笑顔で人と触れ合うのがナース。
保健師の仕事の中で、保健師以外の人材に譲れないものがあるとすれば、それは、「そもそもナースであること」じゃないかと、私は思ってる。
だからこそ、看護師免許を取得していることが保健師の必須条件になったと、勝手に思ってるけど、
「私は保健師で看護師じゃない」と思ってる人に意外に出会う。というか、大半そうみたいに見える。
ナースキャップが無くなっても、普通の服を着ていても、歳を取っても、私は「白衣の天使」で、いたい。
手を触れ合える位置で、抱きしめられる位置で、いつでも私に危害を加えられる距離で、いつでも相手の命を救える距離で、私は居続けたい。